排除の論理と子どもの気持ち(2)

ネコ

 猫との関わりを通しても、日本人の優しさ、親切心に疑問を感じています。

 これもまた個人的な話でありますが、昨年より保護猫活動を始めました。保護猫の世界ではまだまだ新参者。意見を言うのはおこがましいのですが、そのわずかな経験からも「日本の野良猫たちが日常的に人間から排除され、いじめられているのではないか」と、考えるようになりました。

 野良猫たちは、とにかく人をとっても恐れていて、ちょっとやそっとでは近づいてきません。うっかり庭先で人間に出会ってしまったら、もう大変。右往左往、上を下への大騒ぎで、ゴーヤーネットを破り、植木鉢を蹴飛ばして逃げ回ります。

 家の中に入り込んでしまったときなどは超パニックです。先日は、玄関先に飾ってある旅行の思い出の品や茶香炉などを割られてしまいました。


海外の野良犬や野良猫は

 ひるがえって海外に行ったときには、野良犬や野良猫が開け放たれたレストランの入り口から、ふらっと入ってくる姿を良く見かけます。
 人々はとくに気にせず食事を続けています。顔をしかめる人や、店に文句を言う人に出会ったことがありません。

 ときに店の人に追われることもありますが、あちらも本気で危害を加えられるとは思ってもいない様子。いったんは退散するものの、すぐにまた戻ってきて、ご飯をくれそうな人のもとへと近寄って行きます。

「排除されている」猫たち

 宗教上の問題などもありますから、「世界中どこの国もあらゆる動物に優しい」とは言いません。日本のなかにも通称「猫島」と呼ばれるような場所や東京の「猫の町」谷中のような所があることも知っています。
 
 しかし、それはどちからというと特殊な場所です。日本で暮らしていて野良犬や野良猫が人間に受け入れられ、日常に溶け込んでいる風景はほとんど目にする機会がありません。

 空前のペットブーム、とくに猫ブームと言われる日本において、今も変わらず歴然と「排除されている」猫がいて、人間に怯えながら暮らしているのです。

 日本社会では、だれかの世話になり、手を借り、恩恵に預からないと生きていけない存在は、いつでも小さくなって、隅っこにいるよう強いられているような気がします。