東日本大震災から6年(7/8)

2018年1月26日

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「もしかしたら、そんなふうに考えるのは本当に私だけなのかもしれない」
・・・そんな不安に駆られる報道を目にしました。4月1日に内閣府が発表した「社会意識に関する世論調査」についての記事です。

なんと「現在の社会に満足している」と答えた人が過去最高の66%に達したというのです。国民の約7割近くにのぼります(『東京新聞』2017年4月4日)。

「社会に満足」が約7割

あわてて目を皿のようにして記事を読むと、回答者の半分近くが60歳以上。さらに「満足」の割合が高いのも60歳以上だと書かれてはいました。つまり「偏った母数による回答」であるというのです。

しかしサンプル数は少ないにせよ30代の回答者の58.7%、18~29歳が67.1%が「満足」と回答しているとあります。若い世代でもやはり「満足」な人が多いということになります。

これについて同記事中で山田昌弘中央大学教授(家族社会学)は、「現在は将来を理想的に描ける時代でなく、現状維持ができればそれで満足との考えが広まっている」と分析しています。

一方、記事中にはこの調査結果を受けて検索サイト「ヤフー! ジャパン」が同じ質問を行った結果も載っていました。それによると、4月3日午後6時半現在で約2万8000人から回答があり、「満足」は27.4%で「満足していない」は72.6%だったそうです。

本当に多くの人が満足?

この結果をどう読んだらいいのでしょうか。たんに「忙しい現役世代が内閣府の調査には参加していないから」と片付けてよいものなのでしょうか。

数年前になりますが、『NHK中学生・高校生の生活と意識調査2012 失われた20年が生んだ“幸せ”な十代』という本が出版されました。そこでも、中高生の約9割以上が「自分を幸せだと思っている」となっていました。

もしかしたら、やっぱり本当に多くの人が「今の日本社会に満足している」のかもしれません。

被災者や被災地を置き去りにして、過去の反省も、心からの謝罪もないまま、「過ぎたことを言っても仕方が無い」と、ひたすら前を向いて経済的な豊かさと自己保身に邁進することが「ポジティブなこと」と本気で信じているのかもしれません。(続く…