搾取される子どもたち(5/10)

2018年1月31日

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今後も「労働の搾取」は、さらに進んでいくでしょう。

何しろ先日、安倍首相率いる現政府は、企業が従業員を解雇しやすい「特区」をつくる検討に入ったとの報道がありました(『朝日新聞』2013年9月20日)。

特区では、労働時間を規制せず、どれだけ休日に働いても、深夜まで残業しても賃金を派割らないことも認め、契約社員などが5年を超えて同じ職場で働いても無期契約で働くこともできなくし、ベンチャー企業や海外企業を呼び込むのだそうです。

ますますブラック企業がのさばる?

同記事には、特区が実現した際に起こるであろう、こんな例が載っていました。

「例えば、『遅刻をすれば解雇』といった条件で契約し、実際に遅刻をすると解雇できる。立場の弱い働き手が、不利な条件を受け入れ、解雇されやすくなりかねない」

さらに、ほんの少しだけ過去を振り返ってみれば、今年3月には、政府の産業競争力会議が正社員の解雇をしやすくなる規制緩和について話合っていることが話題になりました。

それらが現実のものとなれば、ますます、ブラック企業はのさばります。若者たちは自分を売り渡し、企業の言うなりになって働くしかなくなってしまいます。

虐待の危険性も跳ね上げる

仕事を失わないために無理な働き方を強いられる、普通に働いていても安定して暮らすだけの収入が得られない社会は、子育て世代・親世代にとっても有害です。

不安やストレスの高まりは、子どもを虐待してしまう危険性を跳ね上げるからです。

以前もこのブログで紹介した研究結果を思い出してください。

イギリスとアメリカで編集された60以上の研究報告書をもとにした虐待の世代間連鎖の発生率研究では、普段は問題のない親も精神的ストレスが高まるとその三分の一が虐待者になるという結果を出しているのです(『いやされない傷 児童虐待と傷ついていく脳』/Martin H Teicher監修・友田明美著/診断と治療社)。(続く…