国連傍聴ツアーに行ってきました!(5/6)

2018年2月2日

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100831.jpg そうやって、子どもたちが迷い、考え、身を削りながら、力を振り絞って臨んだプレゼンテーションなのですから、国連の委員の方々の胸を強く打たないわけがありません。

しかも、彼・彼女らのメッセージの核心は見事に一致していたのです。それは、「ひとりぼっちにしないで!」ということでした。

立場も、考え方も、体験も、何一つ一緒ではない8人。
すでに書いたように取り上げたエピソードだって、もちろん全部違います。ある子は両親に向けて、ある子は教師(学校)に向けて、またある子は人との関係性を奪う競争的な社会と制度を肯定しているあらゆるおとなに向けて、のメッセージだったのに、訴えたいことの中心はまったく同じだったのです。

※写真は政府報告書審査が行われたパレ・ウィルソンの玄関ホールから議場へ向かう通路

国連は子どもたちの声を受け止めた

子どもたちのメッセージを国連「子どもの権利委員会」は真摯に受け止めてくれました。

プレゼンテーションの後、ちょっと意地悪な質問をされた委員の方もいらっしゃいましたが、ほとんどの委員さんたちは「あなたたちの思いを共有させてくれてありがとう」、「あなたたちの思いを日本政府への最終所見に活かせるよう最大限の努力をしたい」と、口々に語り、子どもたちに握手を求めてきました。

子どもたちの中には、感極まって声を詰まらせる子や、こみ上げてくる涙を必死に押し殺しながら受け答えしている子もいました。

国連が「子どもとおとなとの関係の崩壊が原因」と指摘

こうした子どもたちのプレゼンテーション、そして私たちおとなのNGO報告書は、審査後に国連「子どもの権利委員会」が日本政府に向けて出す最終所見(日本の子ども施策や子どもの権利の状況について「ここは評価できる」とか「ここはもっと改善を」など、国連「子どもの権利委員会」が出す意見)に反映されました。

第3回目になる最終所見は、「驚くべき数の子どもが、情緒的・心理的充足感(well-being)を持てずにおり、その決定的要因が子どもと親および教師(おとな)との関係の貧困さにある」と述べ、学校や子どもに関する施設のみならず、最も安全な場でなければならないはずの家庭が崩壊してしまっていることを指摘したのです。

また、第1回目の審査から繰り返し指摘されてきていて、親(おとな)が子どもに期待をかけすぎたり、子どもの感情を無視した子育てをしたりする原因になっている「競争主義的な教育(学校)」の問題も、次のように指摘しました。

「子どもの数が減っている(少子化)にもかかわらず過度な競争への不満が増加し続けており、高度に競争主義的な学校環境が子ども間のいじめや精神障害、不登校や中退、自殺に関連している」。(続く…